社会人1年目のためのNISA活用法

はじめに

社会人になりたての時期は、生活に必要な支出や新しい環境に慣れることが中心になります。
そんな中でも、将来のために少しずつ資産形成を始めておくと安心です。特に新しいNISA制度は、少額からでも始められる仕組みとして注目されています。
ここでは、社会人1年目の方が取り入れやすいNISAの活用法を整理していきましょう!

なぜ若いうちから投資を始めるべきか

20代で資産形成を始める大きな理由は、時間の余裕です。
投資は長期間続けるほど効果大。例えば同じ金額を投資しても、30年と10年では得られる成果に差が出ます。複利の力を活かすためには、早めのスタートがとても有利です。

また、社会人1年目は大きな資産がなくても構いません。
毎月数千円からでも継続することで、経験を積みながら投資に慣れていけます。早い段階で投資に触れることで、将来の家計管理やライフプランに対する視野も広がるでしょう。

NISAの基本をわかりやすく整理

新しいNISA制度は、2024年から大きく変わりました。ポイントを押さえると、初心者でも取り入れやすい内容になっています。

  • 非課税枠が恒久化
    従来は期間が決まっていましたが、新制度では無期限になりました。長期の運用が可能です。
  • つみたて投資枠と成長投資枠の2つ
    つみたて投資枠では、金融庁が厳選した低コストの投資信託を中心に積立ができます。成長投資枠では、ETFや個別株にも投資可能です。
  • 年間投資枠
    つみたて投資枠で120万円、成長投資枠で240万円の合計360万円まで投資できます。社会人1年目では全額を使う必要はなく、余裕の範囲で積み立てるのが現実的です。

毎月の給料からいくら投資に回すか

社会人1年目は、手取り収入に対して固定費や生活費の割合が大きくなりがちです。そのため、まずは無理のない範囲で積立額を決めることが大切。

目安としては、手取り収入の1〜2割程度を投資に回すイメージ。例えば手取り20万円なら、1〜2万円を積立に充てる形です。最初は5,000円からでも問題ありません。
大切なのは、継続できる金額を設定することです。

また、初任給やボーナスの一部を活用するのも方法です。臨時収入をそのまま投資に回すことで、無理なく資産形成のペースを上げられます。

おすすめの投資信託と積立の考え方

初心者が投資信託を選ぶ際は、分散性とコストの低さを意識します。代表的な候補は以下の銘柄です。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    世界中の株式に幅広く投資できるファンドです。1本で分散投資が可能な点が魅力です。
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
    米国の主要500社に投資するファンドです。長期的な経済成長に期待できます。
  • SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
    米国株の中でも幅広い企業に分散投資できるファンドです。成長性と安定性のバランスが良いのが特徴です。

初心者の場合、まずは1本に絞って積立を始めると続けやすくなります。複数のファンドを組み合わせるよりもシンプルにスタートする方が、仕組みを理解しやすいからです。

ライフプランに合わせた使い分け

社会人1年目はまだ将来の計画が定まっていない人も多いですが、ライフプランを少し意識すると投資の目的が明確になります。

  • 結婚や住宅購入を意識している場合
    近い将来の大きな支出が見込まれるなら、つみたて額を控えめにして現金を多めに残す選択もありです。
  • 老後資金を意識する場合
    長期間運用できるので、積極的に積立額を増やすのが効果的です。

投資は一度決めたら固定ではなく、ライフスタイルに応じて柔軟に見直すことができます。

ライフプランの作成の仕方については、こちらの書籍などが参考になります。

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まとめ

社会人1年目でNISAを活用する最大の強みは、時間を味方にできることです。大きな金額を投資する必要はなく、無理のない範囲で積立を始めることが第一歩になります。
投資信託を1本選んで積立を継続し、少しずつ資産形成の基盤を築いていきましょう。

新しい環境に慣れる時期だからこそ、生活リズムに投資の習慣を取り入れると、将来の安心につながります。社会人として歩み始める今こそ、NISAを活用した資産形成をスタートさせる好機です。